ジョンソン祥子/ Sachiko Johnson

結婚を機に渡米し、現在は在米19年目。柴犬Maruとのミシガンでの暮らしを綴ったブログ「Maru in Michigan」が大人気に。ブログを元にした写真集『ことばはいらない』、『ぼくのともだち』シリーズがベストセラーとなる。2023年3月9日に15年の生涯を終えたMaruのメモリアル写真集『てがみをかくよ』が発売中。
ジョンソン祥子さんがInstagramに投稿した「#maru訃報の記事」を時系列にまとめ、再構成しました。かけがえのない存在であったMaruちゃんとの突然の別れを経験し、祥子さんの心はどんな風に揺れ動き、変化していったのか。真っ直ぐな言葉で綴られた日記のような投稿は、同じく大きな喪失感の只中にある方だけでなく、将来の別れを想像して心を痛める方にも寄り添う温かいメッセージに満ちています。

2023年3月

※左上から右の順で、時系列に沿ってお読みいただけます。

  • 2023年3月9日

    日差しが暖かく、ご近所見守り中にウトウトしてしまうMaruちゃん。ご近所に異変がないかいつも見守っています。

  • 2023年3月9日

    突然驚かせてしまって、申し訳ありません。

    Maruちゃんが、先程病院で亡くなりました。不慮の事故でした。家族全員で最期に立ち会うことができ、とても穏やかな旅立ちでした。

    今までMaruを愛してくださって、ありがとうございました。15歳と5ヶ月、大きな愛で私たちを包んでくれたかけがえのない家族でした。

    哀しいけれど、私も家族も大丈夫です。また更新します。

    I am sorry to have to bring this sad news to you, but Maru passed away this morning. He had his last moment at a emergency hospital, and his departure was peaceful and calm. Thank you for following his life through SNS. We received so much love from all over the world. We appreciate you all.

  • 寝室にあるお水のボール。シニアになってからは、ぬるま湯を好んで飲んだ。

    2023年3月12日

    皆さま、沢山のメッセージをありがとうございました。いつもの笑顔の写真に、予想もしない恐ろしいお知らせがついていて、さぞ動揺されたことと思います。

    そんな中、Maruへの愛のこもったお悔やみや家族への温かいお気遣いをいただき、これ以上ない慰みになりました。この場を借りてお礼申し上げます。

    Maruが旅立って数日経ちますが、また暖簾の下からヒョコッと出てきたり、壁からこっそりのぞいているような気がして、まだこの状況に慣れません。

    Maruは私にとって、我が子であり、親友であり、心の通った被写体で、親のように無償の愛を注いでくれる、かけがえのない存在でした。

    突然の別れにさぞ気落ちしているだろうと皆様からお気遣いを頂いておりますが、実際のところ私はご飯も食べていますし、こうして感情を文章に綴る心の余裕もあります。

    もちろん、沢山涙は流しましたし、まだ何かをしている途中にふと涙してしまったり、夜も突然目が覚めて姿を探してしまったりするのですが、こうして記事をアップしているのは、決して無理をしているわけではないので、どうぞご安心ください。

    哀しみのどん底ではあるのですが、私達家族がMaruをどれだけ愛していたか、そして今どんな気持ちでいるかを表現することが、私にとってのヒーリングプロセスになると思うので、心の赴くままに書いて(又は書かないで)いこうと思います。

    例えば、気晴らしをする方法が外へ出かけることだったり、家に篭ることだったり、人それぞれであるように、哀しみからの立ち直り方も人の数だけあるのかなぁと感じています。

    私には、私と同じ(最強)レベルでMaruを愛していたパパ、一茶、そしてフォロワーの皆さんがいますので、Maruがどれだけ可愛くて面白くて素晴らしかったか、又、彼が私たちに残してくれたものを一緒に振り返っていければと思います。

    もし大切な人、動物家族を亡くしたご経験があって、読みながらお心が乱れてしまうようであれば、その際は記事をそっと閉じていただければ幸いです。

    最近は暗いと見えづらくなり、つまずくことが多かったので、取り付けた雲型のランプ。いつ帰ってきてもお水を飲めるように電気はつけたままにしている。大好きなオヤツも添えて。

    寝室にあるお水のボール。シニアになってからは、ぬるま湯を好んで飲んだ。
    寝室にあるお水のボール。シニアになってからは、ぬるま湯を好んで飲んだ。
  • 2023年3月13日

    写真は庭にある大きな木。Maruが亡くなった翌日に撮った写真です。

    ブログを中心に投稿していた頃、一茶の成長と家族の変化を記録しようと始めた家族写真。この木の下で季節ごとに、パパ、一茶、Maruの写真を残してきました。

    この木について、2013年(当時一茶は2歳)に出版した『ぼくのともだち』(新潮社)に短いエッセイを載せていて、こんな風に文章を締めています。

    (中略)同じ季節が訪れても、前の年と同じ状態で過ごすことは、一度もありません。当たり前に過ぎ行く四季の中で、ゆっくりと変化を遂げている私達。二度と戻ることのない家族の「いま」を、これからも写真に焼き付けようと思います

    最近のブログには、ごく最近の数枚の写真を載せています。投稿先をTwitterに移した後もずっと写真は撮り続けていて、遡れば2012年から10年分、PCもしくはケータイの中に写真が残っていると思います。

    最後に撮ったのは2022年の「秋」。出版でお世話になった編集Tさんが、3年ぶりにミシガン遊びに来て、お帰りになった翌日に「紅葉が終わっちゃう!」と焦って撮ったものです。

    ミシガンは、冬以外の季節がどれも短くて、木に季節感が感じられるうちに、家族のスケジュール(とやる気)が合うタイミングを見つけるのはなかなか難しく、いつも「締切」ギリギリに滑り込んで撮影していました。

    積雪が比較的少なかった今年の「冬」の撮影はまだで、気がつけば暦は3月。ただ都合よく週の後半に雪の予報が出ていたので、家族に「写真を撮らせて」とお願いしていました。

    そして、この雪の降る1日前に、Maruは天国へかけていってしまいました。

    あと1日だったのになぁとか、先延ばししすぎたなぁとか、後悔のような感情もあるけれど、「私がこの木の下で写真を撮り続けてきた意味はこういうことなんだ」と、不思議と清々しい気持ちもしています。

    今はMaruのいない寂しさに目が向いてしまうけれど、私にはこんなに沢山の奇跡みたいな日々があったじゃないかと、感謝の気持ちの方が大きくなるときがきっとくるから。

    そんな日が来たら、またこの木の下で家族と写真を撮ろうと思います。

  • 2023年3月13日

    これを書いているのは月曜の朝。木曜にMaruがいなくなってからは、学校や会社を休んでいたので、家族で初めての「平日」を迎えた。

    普段の朝は、パパが7amに一茶を学校に送っていって、私は9amに会社に出勤する前にMaruのお世話をしつつ身支度を整える。

    「お世話」といってもMaruはまだ自分でなんでもできたから、ゴハンをあげたり、トイレの為に外に出したり、そんな簡単なことをお手伝いするだけ。

    それでも「おかわりが欲しい」とか「外は寒いからドアを開けっぱなしにして、中から外をのぞきたい」とか、毎日色々な要望があるから、バタバタ支度を整えつつ応えられることには応えていく。家には私達ふたりだけだけど、多分一人二役でおしゃべりしていた思う。

    気忙しい時間ではあるけれど、会社も自宅から車で15分程だし、温かいシャワーを浴びたりお茶を飲んだり、ホッと一息つける時間でもある。

    インスタをよくあげるのもこの時間だった。日本とアメリカは時差で朝夕が逆だから、モンキーを踏みつけながら寝ている写真とかイビキの動画とか、前日に撮ったデータを編集して 「おやすみなさい🌙」というコメントと共にアップする。1月にインスタライブをしたのも、この朝の時間帯。

    この2時間は、私にとって「ながら」でクリエイティブになれる、大切な時間だった。

    気持ちが乱気流に巻き込まれたジェットのように上下するバタバタな週末を過ごし、初めて迎えた平日の朝。パパと一茶は暗いうちに家を出て、家に残ったのは私だけ。二人を送り出してから、ふと気づいた。

    あぁ、自分の支度の合間にしていたお世話をする必要はもうないんだ。

    カシャカシャと廊下を歩く足音もしないし、ピチャピチャお水を飲む音も、外に出たいとドアを引っ掻く音もしない。こっちを見ていたクリクリのおめめも、フワフワでいいにおいがする体もなく、家はただ冷たく、無愛想に静まりかえっている。

    そうか。大切なものをなくす喪失感て、大波を飲み込んだ後、こんな風にジワジワと歩み寄ってくるものなんだ。

    週末、家族がそばにいてくれて本当によかった。まだ気づいていないってことに、気づかなかったよ。

    きっとこれから、こんなことだらけなんだろうな。

    インスタを開いて、皆さんからいただいたコメント(いつもありがとう)を読み、雑多な想いを書き留める。唯一、これが変わらない朝の習慣。

    これからシャワーを浴びて、お茶を水筒に入れて、急いで会社に行こう。家は静かすぎるから。

  • 2023年3月14日

    定期的に行っているネイルの予約が週末だったので、重い心を引きずりつつ行ってきた。せっかくの機会だし、元気出そうかなと思って、Maruちゃんカラーを選んでみたよ。手元を見ると、三毛ちゃんだったMaruを思い出して嬉しい。

    あ、コメントで何人かの方から教えていただいたんだけど、地上の私たちが旅立った人や動物に想いを馳せると、天国で周りに花が咲く(舞う)んだって。

    こんなに沢山の方から想っていただいて、Maruちゃんの周りは綺麗でいい香りのするお花で溢れているんじゃないかな。

    でも、肝心のMaruちゃんは「…こんなの食べられないや」って興味なさそうに、走ってどこかへ行っちゃっていると思う(笑)。

    だってしょっぱい柴だもの。

    でも、そんなところが好きよ。

  • 2023年3月16日

    今のMaruちゃんのベッド。モンキー達に囲まれている青い入れ物は、変身したMaruちゃんだよ。

    旅立った日、火葬と土葬の希望を聞かれたので、家族と話し合って「火葬」を選びました。大好きだった旦那さんの実家の土にそのままの姿でかえしてあげたかったけど、凍った地面を掘るのが難しいので、これがベストだと判断しました。

    こちらは「遺骨」を受け取るチョイスはなく、帰ってきた姿は「遺灰」。入れ物は筒状でコンパクトだけれど、ずっしりと重みがあります。

    もう少し気候がよくなったら、旦那さんの実家の庭の草原に半分撒いてあげるんだ。森に囲まれた大地で駆け回るのが大好きだったから。

    (2013年撮影)
    (2013年撮影)
  • 2023年3月17日

    Maruちゃんのお水入れ。お供えしているオヤツを2つに増やしました。「やっと自由の身になったのに1つしかもらえないの?!」って、文句言われそうだから(笑)。

    *・゜゚・*:.。..。.:*・.。.:*・゜゚・

    コメントで教えていただいたんだけど、Maruが旅立ったのは3月9日、「サンキュー」の日だったんだって。

    それを知って、Maruはこの日に旅立つって決まっていたんだなぁと思った。

    もう随分前、出版活動をしていた頃、とあるウェブ媒体にインタビューをしていただいたことがあって、その中で印象に残る質問があったの。

    「もしもマルちゃんが一度だけ言葉を話せるとしたら、どんな質問をしますか?」

    という内容で、私は

    「なにも質問しないで、ただ’ありがとう‘って伝えたい。そしたらマルは、‘全部わかっていたよ‘って答えると思います」って返答した。

    咄嗟に出た言葉だったけど、そのやりとりがとても心に残って、それから毎日、Maruに「ありがとう」って伝えることにしたんだ。

    きっと言葉だけでは伝わらないから、ベッドにいるときに、キスをしながらアタマを撫でるの。何かをしてくれたお礼ではなく「いてくれるだけで嬉しい。そのままでいいんだよ」の「ありがとう」。

    気持ちよく横たわっているときに優しく撫でられて、「‘ありがとう’って、きっといい言葉に違いない」って思っていたんじゃないかな。

    Maruが病院で息を引き取る直前、先生が私達を静かな部屋で家族水入らずにしてくれた。

    病院が用意してくれたフカフカの丸いベッドに横たわり、温かい毛布をかけてもらっていたMaru。顔だけでている状態で、体のパーツを動かす力すらなく、私たちの動きを目だけで力なく追っていた。

    お別れの時が近づいていると悟り、なんと声をかけようと思って、咄嗟に出たのが「ありがとう」だった。

    いつもみたいにキスをしながら、優しくアタマを撫でる。

    生まれてきてくれてありがとう。
    私たちの元にきてくれてありがとう。
    素敵な思い出をありがとう。
    愛してくれてありがとう。

    短い「ありがとう」に、ありったけの気持ちを込めた。

    その時、ふとMaruの目元を見ると、涙が滲んでいるのに気づいた。「Maruが泣いているよ」って驚きながら、横にいた旦那さんと一茶に見てもらった。

    もしかすると、体がうまく機能していなかった為の生理現象だったのかもしれない。本当のところはわからないけれど、私の「ありがとう」に答えてくれている気がした。

    それから間も無くして、Maruは穏やかに旅立っていった。

    3月9日、「サンキュー」の日。きっと、私達へ伝えたかったんだと思う。

    全部わかっていたよ。
    今までありがとう。

  • 2023年3月20日

    2月に撮ったMaruちゃん。インスタに載せていない写真や動画がたくさん携帯に残っている。

    * * *

    もし誰かが「尊敬する人物は?」って聞いてくれたら、迷わず「Maruちゃん」て答える。犬だけどね。

    そりゃあ、内面が素晴らしかったり真似できないような立派な人は周りにもいるよ。でもMaruちゃんは全てを持ち合わせていた。それくらい私の中で尊い存在で、憧れていたんだ。

    まず、1つ目の尊敬ポイントはね、「ミニマリスト」なところ。

    もし急に引っ越すことになったとしても、Maruちゃんの荷物で持っていかなければならないのは、ベッドとフードくらいだった。飼い主が自己満足で揃えたものはあるけど、本当はベッドすらいらない思う。必要どころか「欲しいとすら知らなかったもの」を必死で所有しようとしている私とは大違い。Maruちゃんから「足るを知る」の精神を学んだよ。

    あとね、Maruちゃんは私の「ファッションリーダー」でもある。

    15年間、迷いなく毎シーズン同じ黒の毛を纏っていたね。でも出掛ける先々で「かわいい!」って声をかけられていた。世間体や体裁を気にして服に必死にお金をかける飼い主へのコメントは、聞いたことなかったけどね(笑)。素のままでキラキラ輝いているあなたが眩しかった。

    そして一番尊敬するのは、「赦(ゆる)す心」を持っているところ。

    今まで「ごめんね」って謝りたいことが何度もあったのだけど、その度にMaruちゃんは大きな心で私や家族を包んでくれた。

    帰りが遅くなった夜、「なんでこんな遅いの?!」なんて一言も責めなかったね。いつも「帰ってきくれて嬉しい!」って玄関まで喜んでお迎えに来てくれた。

    日本から1ヶ月ぶりに帰ってきて、預けていた義理両親の家に迎えに行った時も「一緒にお家に帰ろう」ってニッコニコで喜んでくれたっけ。

    怒るのではなく、寂しさを喜びで表現してくれて、私達はどれだけ救われたか。あの頃「自分は必要とされている」なんてちょっと傲っていたけれど、実はあなたの大きな愛で包んでもらっていたんだ。

    いなくなって気づいた。必要としていたのは、私たちの方だったよ。

    犬は「寝てばかり」なんて思うかもしれないけど、それは一番大切なことを知っているから。人間のように学んだり本を読んだりする必要はないんだ。

    彼らは体裁や欲の為にウソをついたり人を傷つけたりしない。ただ赦して、求めることなく、愛を与え続けてくれるんだ。

    Maruちゃんに限らず、動物家族は皆、こんな風に尊いんじゃないかな。だから私たちは彼らがいなくなったら信じられないくらい大きな穴が心にポッカリ空いて、ずっとずっと彼らを思い続けるんだ。

    私はMaruちゃんに教えてもらったことを大切に、そして少しでも近づけるように、残りの人生を生きていくよ。

    そしてこれからも「尊敬するのは、15年を共に過ごした愛犬です」って胸を張って答えていく。

  • 2023年3月21日

    会社から帰ると郵便受けに封筒が入っていた。中身はお悔やみカード、差出人はMaruを看取った動物救急病院だった。

    虹の描かれた可愛らしい表紙。丁寧な手書きのメッセージが添えられている。

    最期のほんの数時間を過ごしただけだったのに、こんな風に想いを寄せてもらえるなんて、なんてありがたいんだろう。

    カードを開いた左側に、印刷された英語のメッセージがついていて、虹の橋の向こうの様子について、こんな風に書かれていた。

    「この世を去った動物たちが行き着く
    美しい場所がある。

    永遠(とわ)への架け橋のすぐ向こう側。

    そこでは、傷ついた動物たちはいやされ、
    家のないものは、安住の地を見つける。

    でも一番恵まれているのは、
    帰る場所のあった者たちである。

    彼らは永遠に果てなく続く草原で毎日遊び、
    忘れることも、愛された者達に
    忘れ去られることもない。

    別れた友は、夢や記憶の中で、
    何度も何度も巡り合う。

    そして流れ星の川がこんな風にささやきながら、
    彼らの悲しみを運び去ってくれる。

    しばしのお別れだよ」

    封筒には、もう一枚小さなカードが添えられていた。紙の繊維でできた表面に凹凸のあるハートが付いていて、どうやらその中に花の種が練り込まれているらしい。説明にはこうあった。

    「このカードをそのまま土に植えると、愛おしい存在の思い出が咲きます」

    もう少し暖かくなったら、家族で庭の花壇に植えてみようと思う。美しい場所で駆け回るMaruを思い浮かべながら。

  • 2023年3月21日

    天国ってずっとどんなところだろう、と思っていたけれど、そうか、私たちが共に過ごした場所だったんだ。だからこれからもずっと、傍にいられるんだね。

    ことばはいらばい
    ぼくのともだち
    いつもとなりに
  • 2023年3月23日

    ミシガンについ春が…来たわけではなく、昨年5月に撮った写真。今週も相変わらず最低気温はマイナスの予報。でも雪マークがないのは嬉しい。

    🌸

    コメントで教えていただいたんだけど、どうやら天国には「夢枕チャレンジ」というのがあるらしいよ。

    まだ一度も夢に出てきてくれていないMaruちゃん。ジャンケン、負けまくってるのかなぁ。グーばっかり出してるのかも。で、お友達も皆んなグーでずっとあいこ😂

    (2013年撮影)
    (2022年5月撮影)
  • 2023年3月26日

    週末に、Maruを看取ってくれた動物病院へ行ってきた。

    24時間開いている救急病院で、先日郵便で届いた「お悔やみカード」のお礼を伝えたかったんだ。

    一茶は「家にいたい」と言ったので、旦那さんとふたりで向かうことにした。自宅で車から40分、あの日は永遠に着かないんではないかと感じた長い道のりだったけど、今日はたわいない話をしている間に着いてしまった。

    スタッフが何人いるのかわからなかったから、お気に入りのベーカリーでクッキーを買って箱詰めにした。そしてお礼のメッセージを書いた『ことばはいらない』(Maruの本)も添えて。

    訪ねたのは日中だったけど、待合室には沢山の人がいたので、Maruを診ていただいた感謝とカードへのお礼を手短に伝え、あまり感傷的になる間も無く病院を後にした。

    それでも、対応してくれたスタッフは、心からのお悔やみと感謝を伝えてくれて、心があたたかくなった。

    あの日、Maruを診てくださって、本当にありがとうございました。多分、自宅で静かに逝かせてあげることもできたけど、どうしても何かしてあげたかった。

    まだ真っ暗で冷たい夜明け前、ネット検索で上がってきた救急病院に、藁にもすがるような思いで電話したけれど、聞こえてきたのは自動音声の案内。「24時間開いているので、救急の場合は直接お越しください」と繰り返されるメッセージを頼りに、祈るような気持ちで車を走らせた。

    到着間際、中から灯りが漏れる建物を目にした時、どれだけ安心したことか。

    結果として、医療で救うことはできなかったのだけど、それをMaruが息を引き取る前に確認できたことは、私たちにとって「最善を尽くした」という慰めになった。そして何よりも、気持ちを切り替え、感謝とお別れを伝えることができた。

    あの時、あの場に居てくださってありがとう。そして、あらゆる方法で、Maruを救おうとしてくださってありがとう。

    あなたたちが救ったのは、私たちの魂です。

    本当はお悔やみカードが送られてきて、送り主が病院だったのを見た瞬間、息が止まりそうだった。

    Maruが動かなくなった恐ろしい場所。

    でも、こうして時間が経つに連れ、少しずつ「Maruを救おうと、最善を尽くしてくれた場所」だと思えるようになってきた。

    スタッフへのクッキーに添えた本の余白に、マジックで書いたメッセージ。

    「Thank you for saving our friends」

    言葉を話さない私達の大切な存在を救う為、日々奔走してくださることに心から感謝して。

  • 3月28日

    この花束、ナチュラルで春らしいでしょう?でもね、実は造花なんだ。

    ゚・*:.。❁

    知り合いに作ってもらったの。「ブルック」っていう女の子なんだけど、週末に造花を売っている趣味のお店で待ち合わせたんだ。

    造花コーナーでイメージを伝えて、ブーケを2つ自由にアレンジしてもらった。

    1つ目は「春」(写真1枚目)。
    2つ目は「白」(5枚目)。

    出会いは、ブルックがお手伝いしていた花屋。彼女が作った花束を見て、一目惚れしたんだ。彼女が紡ぎ出す素朴で凛とした美しさのあるブーケが大好きで、当時お店に足繁く通っていた。

    1年程前に、突然花屋は無くなってしまって、ずっと寂しい思いをしていたんだ。

    で、最近どうしても彼女がアレンジしたブーケを手に入れたくて、知り合いを通じて会う約束を取り付け、今回花束を作ってもらったというわけ。

    造花の方が都合がよかったのは、今は違う仕事をしている彼女の感性と世界観を長く楽しめるから

    そして、Maruのベッド周りに飾りたかったんだ。

    どうしてもまだ出先から帰ると、Maruがいつもくつろいでいたベッドに姿を探してしまう。でも、このお花が脇にあれば、見るたびに心が少し安らぐかなぁと思ったんだ。

    ブルック、忙しい中時間を作ってくれてありがとう。あれこれ好みを話しながらお店で過ごした時間、すごく楽しくて癒されたよ。

    また違う季節の花束を作ってもらうのを楽しみにしているね!

  • 2023年3月30日

    🌼

    ジムに通いを始めてそろそろ2週間。今の所毎日3km走って、2日おきに40分程マシーンで鍛えています。まだどこもかしこもブッヨブヨだけど(笑)。

    お気に入りの音楽をイヤホンで聴きながらだから、3kmなんて割とすぐ走れちゃう。今のところ一番聴いているのは、藤井風さんかな。元々好きなのだけど、ちょうど走るペースとリズムが合うんだよね。

    CM曲の「きらり」にこういう歌詞があるの。

    どこにいたの 探してたよ
    連れてって 連れてって

    私、Maruに夢で会えたらこんな風に言っちゃうな、なんて思ったら、走りながらどうしようもなく泣けてきた。汗かきながら号泣して、朝から水分過多な人になっていたよ。お陰で大分スッキリしたけど(笑)。

    この歌詞、今まではそんな風に捉えていなかったんだけど、置かれる状況によって受け取り方も変わるものだね。そういう余白があるからこそ、沢山の人に愛されるのだろうなぁ。

    というわけで、無事三日坊主にはならなかったというご報告でした。

    今日も走るよ。

  • 2023年4月

  • 2023年4月1日

    2022年5月撮影

    📷

    皆さま、一茶をご心配いただきありがとうございます。

    淡々と以前通りの生活を営んでいるという意味では、「元気」にしています。でも多感な12歳、口に出さない色々な想いが交錯しているんじゃないかな、というのが正直なところです。

    生まれた時から一緒だったMaruとの関係は、私と旦那さんとのそれともまた違い、すごく特別だったはずだから。

    Maruを家族で看取った日、病院から帰宅してすぐに探し物を始めた一茶。少しすると部屋から出てきて、折り畳んだシワの少ない100ドル札を差し出した。

    「Maruのお葬式に使って」って。

    それ、クリスマスの靴下に入っていた大切なお金じゃん。お義母サンタが「大きくなった一茶に、もう何をあげたらいいかわからない」って、そっと忍び込ませてたんだ。

    いつか好きなゲームを買いたいって貯金していたほぼ全財産。そんな大切なお金もらえないって言ったけど、「いいから」って受け取ろうとしなかった。

    お金って、時に誰かのこんなきれいな心を映すこともできるんだね。

    本人なりに色々考えただろうから、今は思いを受け止めることにした。封筒に入れて、赤ちゃんの頃の足形とか、小さい頃書いてくれた手紙とか、思い出のものを入れている引き出しにそっとしまった。

    いつか一茶が困っている時、「Maruちゃんから」って渡してあげるんだ。

    🌸

    学校は、来週から春休み。こちらは9月始まりなので、学年が終了するまでにあと1学期残っている。午前授業だった日に、旦那さんと3人でお昼を食べて、一茶の好きなホビーショップへ立ち寄ることにした。

    ちょうど集めているプラモデルが並んでいて、お小遣いで購入を決めたようだった。でも欲しい型は15ドルで、残額が足りていない様子。少し考えた末に、横にあった小さめの10ドルの商品を手にして、レジへ向かった。

    順番を待ちながらながら「これがいいんだよ」と言った一茶。この言葉、不器用だけど人一倍気を遣う一茶らしいなぁと思った。

    もし「これ‘で’いいんだ」なんて言っていたら、私も旦那さんも足りない分を出してあげたくなっていたから。

    春休みが終わって2ヶ月程すると卒業式。Maruの隣で笑っていた男の子は、早いもので中学生になります。

    今日はリビングで黙々とプラモデルと格闘中。完成したらきっと部屋に飾ると思うけど、見るたびに彼がお店でしたきれいな我慢を思い出す気がする。

    兄弟で、相棒で、友であったMaruを想う気持ちと一緒に。

  • 2023年4月5日

    私のスマホの待ち受け🌸

    *・゜゚・*:.。..。.:*・

    もうすぐイースター。お店でウサギの被り物なんかを見るたびに「Maruの為に買って写真を撮ろうかな」とつい思ってしまう。一茶(12歳)はもう随分前から、被ってくれないしなぁ。

    今週末は親戚宅で食事会だから、久々に写真を撮るね!

    🐇🌼🥚

  • 2023年4月6日

    2022年5月撮影

    🌼

    昨年の今頃のMaruちゃん(14歳)。この頃はもう関節炎を患っていたけれど、調子がいい時は庭を走り回ることもできた。

    一番好きな遊びは、追いかけっこ。私や旦那さんに庭で追いかけてもらうのが大好きだった。途中、物陰に隠れて脅かすと、ビックリして全速力ですっ飛んで行くの。その姿が可愛くて、地面に這いつくばったりしながら本気で隠れてた。

    まぁ、当の本犬が先に飽きて、かくれんぼ中の飼い主だけ置き去りにされるなんてこともよくあったけど(笑)。

    楽しかったなぁ。追いかけながら、かわいい純粋な気持ちにじんわり包まれて、私はとっても幸せだったよ。

  • 2023年4月7日

    2023年1月撮影

    ☆*:.。.

    Maruちゃんのベッドに敷いていた白いモフモフのブランケット。

    洗い替え用に3枚あったんだけど、一番よく使っていた1枚を今は私が胸元に掛けて寝ているんだ。顔を埋めると懐かしい匂いがして、優しい温もりに包まれながらとてもよく眠れるの。

    皆さんもおやすみなさい🌙

  • 2023年4月9日

    2014 年4月撮影、Maru 6歳、一茶3歳 (イースターのお茶会)

    💎

    ブログやSNSはなるべく短い言葉で綴るのが好きだった。それは写真にありったけの思いを込めていたからなのだろうなと思う。

    重い腰を上げて、PCの編集ソフトを立ち上げたら、キラキラした思い出の詰まった宝箱みたいだったよ。

    こんなに優しい思い出がある上に、お会いしたこともないのにMaruと「夢で会えますように」と祈ってくださる皆さんと繋がっているなんて、私はなんて幸せなんだろうね。

  • 2023年4月12日

    一茶4歳、Maru7歳 (さくらさくら)

    🌸

    日本は地域によっては、いま桜の季節かな。

    ミシガンの桜の開花は5月。季節の移り変わりをバックにふたりの写真を撮るのが楽しみだった。

    久しぶりにお花見に行きたいな。どんな風景が見えるだろう。

  • 2023年4月14日

    一茶2歳、5歳 (Spring has come)

    🌸

    最近パパは、Maruちゃんの夢を見たらしいよ。やっと天国の「夢枕チャレンジ」に勝てたのかなぁ。お友達みんな、グーばっかり出してるジャンケンで、肉球をチラ見せしてパーで勝ったのか。はたまたカニさんやブタさんを見つけてグーを出したのか。

    最近は哀しいばかりではなくて、こんな風に天国での幸せそうな様子を思い浮かべたり、楽しかった記憶に思いを馳せたりする時間も増えてきたよ。

    夢でもいいから会いたいとは、この先もずっと思うだろうけどね。

  • 2023年4月19日

    2016年4月撮影 一茶5歳、Maru8歳 (笑顔咲く)

    🌸

    半袖でもいいくらい暖かい日が数日続いたと思ったら、今日はうっすら地面に雪が積もっていたよ(泣)。

    アメリカは法人&個人の納税の期限が4月で、仕事でちょっとバタバタしていたけれど、ようやく落ち着いた。ホッ…💚

    桜や紅葉なんかのツーショット写真を撮るのはすごく大変だった。赤ちゃんの頃と違って一茶はスクールへ通っていたし、写真日和にこのふたりが揃って機嫌がいいのはレアだった(笑)。

    地面に寝転がりながら、笑顔にしようと必死でダジャレを叫び続ける私。そんな私を見ているふたりを捉えた一枚。

    楽しかったな。

  • 2023年4月25日

    2013年5月撮影 一茶2歳、Maru5歳 (HELLO!)

    📷

    お久しぶりです!4月は仕事が忙しかったのですが、家族でコロナにかかっていました。一茶、パパ、私とリレーで!

    幸い誰も重症化はしなかったのですが、私は熱と倦怠感で4日間ひたすら寝ていました。食欲すらなく、水だけで生きていたよ。ジムにも1週間以上行っていない…。

    パパは私とほぼ同じ症状+鼻+関節痛、健康優良児な一茶は、微熱で1日寝込んだだけでした。

    1週間以上外に出ていなくて、春めき具合がちっともわからない。随分前に初夏のような暖かさが数日続いたので、桜の季節は既に終わっていそう😂

    …でも今窓の外を見たら雪がちらついてる。ミシガン、もういー加減にして!

    Maruちゃんが3月に旅立って、初めて寂しいと感じない日を体験した。そう感じられるのは、心と体に余裕が合ってこそなのだと気づいたよ。

    どんな感情であれ、向き合える環境にいるというのは、贅沢なことなのかもしれないな。

  • 2023年4月26日

    一茶5歳、Maru8歳 (モンキーズ)

    🐒

    今日とある作業をしていたら、PCのアルバムの中にこんな写真を見つけた❤️

    Maruちゃんが1歳の頃お迎えした相棒のぬいぐるみの「モンキー」。写真では一茶が持っているんだけど、すごく大切に扱っていたから、14年間買い替えたことがなかったんだ。

    それにしても今見ると、Maruちゃんめっちゃ辛そうだね(笑)。当時は気づかなくてごめんよー。

    …なんて。気づいてたけど、構わず写真撮ってた。私のわがままに、いつも付き合ってくれたんだよね。こんなに大きな愛で、包んでくれていたんだなぁ。

    Maruちゃんが旅立った日、モンキーも病院へ連れていったんだ。

    息が浅くなった頃、横たわった前脚の間に挟んであげて、モンキーを抱き抱えながら穏やかに息を引き取ったの。最期までずっと一緒だったんだ。

    今はね、定位置だったMaruちゃんのベッドに座ってる。でも、ただのぬいぐるみみたいに、もう喋らなくなっちゃった。

    あんなにおしゃべりだったのにね。

  • 2023年5月

  • 2023年5月7日

    たまたま通りかかった道沿いに咲いていて、思わず車を停めて写真を撮った。小雨が降っていたので、色がない分空が桜色一色。

    Maruちゃん、元気ですか。

  • 2023年5月8日

    週末、Maruの遺灰の一部を旦那さんの実家の庭に撒いてきたよ。

    ずっと寒かったので、気候がよくなるのを待っていたんだ。

    この広い庭を駆け回るのが大好きで、ブログ用の写真を撮ったり、沢山の時間を過ごした思い出の場所。

    また一緒に来たかったんだ。

    2012年撮影、一茶1歳、Maru3歳
    2012年撮影、一茶1歳、Maru3歳

てがみをかくよ 〜Maru in Michigan〜(ジョンソン祥子)